こんにちは、よ~みです。
冨樫義博先生のマンガの魅力は、
やはり、悪役のカッコよさと、そのセリフ、名言の魅力。
今日は、「魔界の扉編」のラスボスにして、
人間最強の仙水忍についてです。
仙水忍の誕生日は6月6日。A型。26歳。
26歳で、こんなにカッコいい人いた?ってぐらい、
めちゃ、カッコいいし強い。
元霊界探偵(二代目)にして、「魔界の扉編」のラスボス。
とにかく、その仙水忍の最後は、映画のようなシーン。
その前の戸愚呂弟以上に、名言のオンパレード。
それでは、その幽遊白書!最高の名言と言われるラストをみていきましょう。
仙水忍 ラストの名言
魔族へと覚醒した浦飯幽助に、極大霊丸を受けた仙水。
魔界の中で、かなり霊丸で飛ばされ、瀕死の状態。
そんな仙水に対して、浦飯幽助は、
仙水目を覚ませ、今のなしだ。もういっぺん、やりなおそう。
そんなシーンで、ラストに向かっていきます。
樹からは、もう必要はない。
余命が残り半月足らずしかないことを告げられます。
仙水の身体は、悪性の病巣で、ボロボロ。
ドクター神谷のお墨付き。普通の人間ならとっくに死んでいる状態。
そんな中、戦っていたのですね。
納得のいかない浦飯幽助に対して、仙水はそれも力のうちだといいます。
使いこなせなかった力を無意識の中でマスターした、そういうことだろうと。
コエンマの魔封環が最後の難関。そのために天沼を一回死なせ、使わせたかった。
そんな真相から、最後にコエンマから「なぜ、そうまでして魔界の穴にこだわるのか?」。この質問から、仙水忍のラストがスタートします。
仙水が魔界へ来たかった理由。ただ来てみたかった。
魔界へ来てみたかったんだ
『幽遊白書 完全版 14巻』冨樫義博著
本当にそれだけだったんだよ
魔界にこだわった理由は、ただ、魔界へ来てみたかった。
それだけ。びっくりするような純粋な理由からはじまります。
そして、生まれたときから、霊力がすさまじかった、
仙水だけが持つ痛みが語られていきます。
仙水の名言:答えがわからないまま、戦いだけ上手くなった
小さいとき ずっと不思議だった
『幽遊白書 完全版 14巻』冨樫義博著
「どうして ボクだけ見える 生き物が いるんだろう」
「どうして そいつらはボクを 嫌っているんだろう」
「殺そうと するんだろう」
答えがわからないまま
戦いだけ上手くなった
そう、霊力が生まれたときから強かった仙水は、
不思議だった。なぜ、自分だけが妖怪がみえるのか?
そして、その妖怪はなぜ自分のことを殺そうとするのか?
答えがわからないまま、ただ戦いだけが上手くなった。
無情ともいうべき。圧倒的な格闘センス。
純粋さだけで、強くなる。
このセリフかっこいいですよね。
「答えがわからないまま」
こんな名言を出せるのは、やはり、冨樫先生だからこそ。
そして、当時、小さいながら読んでいた少年に激震の走る
最高にカッコいい名言がここから、さらに続きます。
仙水の名言:安易な二元論に 疑問も持たなかった
「きっとボクは選ばれた 正義の戦士で」
『幽遊白書 完全版 14巻』冨樫義博著
「あいつらは 人間に害を 及ぼす悪者なんだな」
安易な二元論に 疑問も持たなかった
他の人間には見えない
返り血にも 次第に慣れていった
ジャンプのマンガの中で、こんなにカッコいい悪役はいたでしょうか?
正義と悪。シンプルな二元論。
悪は倒せば、終わり。そうではなく、敵側には敵側の美学がある。
いいかえれば、敵側の視点から見れば、正義は悪に見える。
多くの少年、青年たちがこのセリフの中で、頭が混乱し、
いまの考えていた世界、価値観が崩壊していく。
そんな革新を生み出す名言。
さらに、盛り上がっていきます。
大人になったら、それがあたかも普通の様に。
こう続きます。
仙水の名言:世の中に 善と悪があると信じていたんだ
「世の中に 善と悪があると信じていたんだ」
『幽遊白書 完全版 14巻』冨樫義博著
「戦争もいい国と悪い国が戦ってると思ってた
可愛いだろう?」
二元論に気づくことは、当たり前で、そして、可愛いのか?
当時、幼かった私はそう思ったものです。
このセリフで終わらないのが、悪役、キャラがとにかくカッコいいのが、
冨樫先生のマンガ!
ここから、一点。
また価値観がぶっ壊れます。
仙水の名言:護ろうとしてたものさえクズだった
「だが違ってた オレが護ろうとしてたものさえ クズだった」
『幽遊白書 完全版 14巻』冨樫義博著
護っていたものが、クズだと分かった瞬間。
がんばって、がんばって、大切にしていたものに、
価値がないと分かった瞬間。
もっといえば、大切だと思っていたものに裏切られた瞬間。
このたった一言のセリフ。
どんな人生を送ったら、こんなセリフが描けるのか?
「そんな生き物の血が流れているが
『幽遊白書 完全版 14巻』冨樫義博著
無性に憎くなったよ」
そして、価値観がなくなって、残されたもの。
それは、人間ではなく、ずっと殺してきた相手側の世界をみること。
「いっそのこと 魔界に生まれたかった」
『幽遊白書 完全版 14巻』冨樫義博著
「そう思ったら是が非にでも ここに来たくなってね」
殺した相手側に生まれること。
そうすれば、もしかしたら、いままでなぜ自分のことを襲ってきたのか、
わかるのかもしれない。
相手側の世界を見ることで、いま抱いている価値を変えるのかもしれない。
ここまで書かれていない。ただセリフが書かれているだけ。
この行間に恐ろしい、時間といろんな言葉がよぎります。
仙水の名言:もうオレに時間が ないと知ったとき一気にはじけた
「もうオレに時間が ないと知ったとき 一気にはじけた」
『幽遊白書 完全版 14巻』冨樫義博著
来れてよかった
もう時間がない。命がない。
そう感じたとき、あなたは何を思いますか?
仙水の名言:倒された相手に「ありがとう」
「界境トンネルは 魔界の先住民への
『幽遊白書 完全版 14巻』冨樫義博著
手土産程度のものだったんだ」
「本当の目的は 魔界で死ぬこと」
「浦飯・・・」
『幽遊白書 完全版 14巻』冨樫義博著
「戦っているときの君は・・・
すごく楽しそうだ」
「オレも ほんの一瞬だが 初めて楽しく戦えた」
「ありがとう」
「次こそ魔族に生まれますように・・・」
もはや、価値がないと思っていた人間。
それも、自分(霊界探偵)の後輩に引導渡される。
さらに、最後の最後で、戦う楽しさに気づく。
殺してくれた相手に「ありがとう」の感謝。
最後に、ぼそっと、願いを。
幼い時は、ただ、カードダスで仙水忍があたったときは、
ただ、ショック感が大きかった。
でも、時が少しずつ経って、何度も読み直すうちに、
この言葉の大きさに気づき、
どんどん、仙水忍を好きになっていった。
この悪役には悪役のストーリーがある。
このストーリーは、しっかり、鬼滅の刃にも受け継がれていますね。
実は、この仙水忍には、隠された話があります。
それは、ハンターハンターで、魔族として生まれ変わったのではという説です。
その人物は、クロロ・ルシルフル。
ルシルフルは、ルシファーが語源。ルシファーは堕天使ですから、
仙水のように、堕ちた人間を指す。
さらに、クロロと仙水の共通項。クロロはオールバックにすると仙水みたい。
さらに、クロロと仙水は、誕生日が一緒、6月6日なんですね。
いかがだったでしょうか?悪役がカッコイイ冨樫先生のマンガ!
いいですよねー
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